田舎役場職員の遠吠え

Almost anything you do will be insignificant, but you must do it.

滞納整理

田舎役場では、その仕事の大部分が不必要なムダであることは、今までも、そしてこれからも、よほど大きな制度改革でもない限り、ずっと変わらないんだろうと思います。

ただ、その中でも、ムダなんだけれども、必ず行わなければならない業務が、滞納整理です。

 

滞納整理というのは、例えば、税金を払わないまま逃げていった方たちを探して、財産を押さえたりするんですが、銀行の預貯金を見つけて凍結させ、お金を引き出せなくすると、それまでこちらからの電話には一切応じなかった方でも、必ず連絡をしてきてくれます。

簡単なように聞こえますが、預貯金を見つけ出し、相手が引き出す前に密かに凍結させることは、なかなか難しいんです。

そこで、連絡が来れば、待ってましたということで、税金を納付するように説得し、支払いの約束さえしてくれれば、凍結はすぐに解除するのが一般的です。

 

この流れの中で、何がムダだなぁと思うかというと、その方がはるか遠方に転出していった場合、納付してほしい税額が、例え1万円であったとしても、数万円の交通費をかけて取りに行かなければなりません。

税額よりも、出張旅費の方が高くなってしまうんです。

だからといって、その出張旅費を税金の滞納分に充当させたりできるはずもなく、そのことが、いつもやるせない気持ちにさせてくれます。

 

私は、これまで徴収担当の経験が極めて少ない方ですが、それでも、立派な毛筆体で書かれた看板を掲げた「ヤ」事務所を訪問した時なんかは、生きた心地がしませんでした。

ある担当者の自宅の壁には、夜中に大量のペンキが掛けられていたこともあり、子どもなんかがいたりする職員は、不安ストレスは半端ないでしょう。

 

職員の中には、特殊勤務手当が数百円/回もらえるので、好んで徴収をやりたがる職員もいるようですが、どうすればそのくらい強いメンタルを持てるのか、うらやましい限りです。

ちなみに、私の役場の場合では、半数は出勤してこなくなるようで、現在の係長さんも、自宅警備員をしながら早期の異動を待っていらっしゃいます。

 

よくわかる地方税滞納整理の実務とマネジメント

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