田舎役場職員の遠吠え

Almost anything you do will be insignificant, but you must do it.

動物虐待等の禁止により「生命尊重、友愛及び平和の情操の涵養に資する」

 

 

環境衛生に携わる部署に配属になった際は、ゴミ関係や危険動物、害獣、スズメバチの駆除などを扱う毎日でした。

ちなみに、役場の係の業務というものは、必ず「法」を基に区分けされています。

なので大抵のことは、関連する法令の解説書を読んでいれば、大きく間違うことはないと思います。

が、例えば、動物愛護法の存在さえ知らない職員は(知らなくても一般社会の常識があれば、普通はやりません)、こうゆうことを平気で行います。

 

ある日、子猫が5~6匹、段ボールに入れられて、道路わきに捨てられているという電話が入りました。私はその電話があったころ、ゴミが散乱しているという苦情処理のため、別の現場に行っていて不在でした。

普段は、めったに外勤しない課長と、腰ぎんちゃく係長の二人は、子猫の現場に向かったそうです。

ここから先は、課長と係長が武勇伝のように自慢していた内容を控えめに書きます。

 

子猫の入った段ボールを公用車に乗せた二人は、まっすぐ川(一級河川)に向かいました。

河川敷に車を止めた後、二人は、段ボールから子猫を1匹づつ掴んでは、距離を競い合い、川に向かっておもいっきり投げ入れました。

子猫たちは、鳴き声を上げながら空を切り、流れの速い川へと消えて行きました。

「さすが課長は野球をやっていただけあって、川の中央までとどきましたからね~すごいですよ、あそこならもう帰って来ないでしょう」と、ほめちぎる係長。

課長はドヤ顔で、「ワイルドだろ~」と、上機嫌でおちゃらけてました。

 

この件以来、役場の中での自分の立ち振る舞いが変わってきたように思います。

役場職員の誰とも仕事以外の話はしなくなり、首長から管理職まで相手かまわず、1ミリでも法令に反するようなことをしたり、法令解釈を間違ったときは、罵倒とまではいかないまでも、大上段から法令やら判例を振りかざして徹底的に論破し、二度と面と向かってふざけたことを言って来られないような雰囲気(壁)をつくりました。

 でも、実はこういった行為は、私が配属されるまでは、当たり前のように頻繁に行われていたそうで、腰ぎんちゃく係長が言うには、私が配属される前年にも、毒エサ(硝酸ストリキニーネ)を廃屋に撒き、数十匹の猫を一網打尽にしたと息巻いていました。

 

田舎役場という閉鎖された社会の中で、画一化された価値観だけに支配されていると、「命」さえもゴミ扱いです。